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コーヒー豆の産地は世界に約70ヵ国
2019.4.15
コーヒー豆の産地と言えば、どこの国が最初に思い浮かびますか?
多くの日本人に日頃から親しまれている「コーヒー」ですが、その原料となる「コーヒー豆(コーヒーの木)」は、ほぼ100%の割合で海外から輸入されたものです。
コーヒー豆は、主に「コーヒーベルト」と呼ばれる赤道近辺の約70ヵ国で栽培され、世界各地へ流通しています。産地によって、栽培している品種、気象条件、収穫後の処理方法などに違いがあり、味や香りの特徴もさまざまです。
今回は、ホリーズカフェの「オリジナルブレンドコーヒー」にも使用している、世界を代表するコーヒー豆の産地5ヵ国(エチオピア・ブラジル・コロンビア・グアテマラ・インドネシア)をそれぞれご紹介します!
1.コーヒー栽培に適した国々
コーヒーベルト上に位置する中南米・アフリカ・東南アジア
コーヒーの木を育てるには、降雨量・日当たり・気温・土壌の4つの条件が満たされる必要があります。
1.降雨量・・・年間1500mm〜2500mmの降雨量で、雨季と乾季があること
2.日当たり・・・日当たりが強すぎず、適度な日陰がつくれること
3.気温・・・年間の平均気温が20度と、暑すぎず寒すぎないこと
4.土壌・・・水はけの良い肥沃な土地であること
これらの条件を満たすのが、赤道を中心に北緯25度(北回帰線)と南緯25度(南回帰線)の間に広がる熱帯・亜熱帯気候の地域です。
「コーヒーベルト」と呼ばれるコーヒーの生産に適したエリアに位置する中南米、アフリカ、東南アジアなど約70ヵ国で、コーヒーの木は栽培されています。
2.エチオピア産のコーヒー豆
コーヒー原産国の銘柄と製法は、コーヒー本来の味を楽しめる
コーヒー発祥の伝説が残るエチオピアでは、現在も一部のコーヒー豆は野生の樹木から採集されています。また、コーヒー豆の生産処理も昔ながらの製法で行われていることから、コーヒー本来の味を楽しむことができます。
エチオピア産のコーヒー豆は、歴史上最も古い銘柄である「モカ」のほか、「ハラー」「シダモ」などが有名です。どの豆も、フルーティーな甘酸っぱい香りが特徴的で、独特の酸味を味わうことができます。
3.ブラジル産のコーヒー豆
バランスに優れた豆を栽培する、世界最大の生産国
約300年前にエチオピアから渡ってきた苗木を育成し、わずか100年の間に世界最大の生産国へと登りつめたのが、南米ブラジルです。
全世界のコーヒー豆の約3分の1がブラジルで採集されており、ブラジル産の銘柄が日本で最も流通しています。
広大な農園が多く、安定的な生産が可能で、品質のばらつきも起こりにくいのがブラジル産コーヒー豆の特徴です。
ほのかな甘い香りとほどよい香ばしさが魅力的で、酸味・コク・苦味のバランスが優れていることから、ブレンドコーヒーのベースとして使いやすいコーヒー豆です。
4.コロンビア産のコーヒー豆
収穫のほとんどが手作業でも、生産量は世界第3位
世界第3位の生産国のコロンビアでは、国民の4分の1以上がコーヒー栽培に関わっています。
コーヒー農園の大半が山の斜面にあり、収穫のほとんどが手作業で行われています。
生産地域の標高の高さや雨量の違いによって、コーヒー豆の味の特徴も変わりますが、ブラジルと同様に酸味と甘味のバランスの良さが高い評価を受けています。
マイルドな酸味と、フルーツのような甘味を感じられるコロンビア産コーヒー豆も、ブレンドコーヒーのベースにピッタリです。
5.グアテマラ産のコーヒー豆
キレのいい後味につながる、酸味とコク
メキシコに隣接するグアテマラでは、1860年代から本格的にコーヒー豆の栽培が始まりました。
国土は日本の3分の1しかない小さな国ですが、山の斜面を利用して数多くのコーヒーの木を育てています。
グアテマラ産コーヒー豆は、フルーツやハーブを思わせる香りと酸味が最大の特徴で、しっかりとしたコクと共に、キレのいい後味を楽しめます。
6.インドネシア産のコーヒー豆
独特の苦味がブレンドコーヒーのアクセントに
東南アジアの島国であるインドネシアは、世界第4位のコーヒー豆生産国です。
コーヒーの生産が始まった当初から、独特の苦味と重厚感のあるコクを併せもった「ロブスタ種」の栽培が中心で、水出しコーヒー(ダッチコーヒー)発祥のきっかけにもなりました。
ロブスタ種の銘柄では、ジャワ島の「ジャワロブスタ」が有名で、どっしりとした苦味と適度な雑味が、ブレンドコーヒーにアクセントを加えてくれます。
一方、スマトラ島で栽培されている「マンデリンコーヒー」は、苦味や酸味の少ない「アラビカ種」の一種として世界的に高い評価を得ており、日本でも「世界一のコーヒー」と賞された時期がありました。
【まとめ】コーヒー豆の“いいところ”を、絶妙なバランスで
コーヒー豆の特徴は、中南米、アフリカ、東南アジアなどの生産地域によって様々です。
また、同じ品種や生産国であっても、コーヒー農園のある場所や栽培環境によって、個性は異なります。
いろんな産地のいろんな個性を生かし、香りや風味の“いいところ”を絶妙なバランスで組み合わせた「ブレンドコーヒー」は、コーヒー屋さんのこだわりが最も分かる一杯です。