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コーヒーの味わいはマグカップの大きさ・素材・色で変わる?
2020.11.30
お店で注文するコーヒーや自宅で淹れるコーヒー。おいしいコーヒーが注がれるそのカップの色や大きさ、素材、温度にまで気にかけてみたことはありますか?
実は、マグカップの種類によって、同じコーヒーでも味わいが変わると言われています。
今回は、カップによってコーヒーの楽しみ方が変わる秘密をご紹介します。
カップの「大きさ」で変わるコーヒーの味わい
コーヒーひと口の流入量や香りの立ち方にも関わるため、マグカップの大きさ選びも大切です。
マグカップの大きさには、大まかに分けて4種類があります。
① レギュラーカップ
容量が120〜180mLの最も一般的な大きさのカップで、形状は様々です。
コーヒーのコクを感じたい場合には、飲み口に厚みがあるものを、酸味を感じたい場合には薄いものを選ぶとよいでしょう。
② デミタスカップ
容量が60〜90mLの、エスプレッソ用のカップです。
フランス語で「デミ」は「半分」、「タス」は「カップ」を表します。
エスプレッソは高濃度で抽出されるので、容量は小さく、飲み口も小さくなっています。コーヒーの苦味がすぐに感じられます。
③ カフェオレカップ
容量は200mL〜250mLで、その名の通りカフェオレを楽しむためのカップです。
カフェオレ発祥の地であるフランスでは、パンをカフェオレに浸けて食べる習慣があり、ボウルのような飲み口の広い「カフェオレカップ」が普及しました。
飲み口が広いのでまろやかな味わいを感じられます。
④ タンブラー
大きさは様々ですが、保温・保冷をしながら持ち運ぶことを目的としているため、360mLや480mLと大容量のものが多いです。
蓋がついているので、ホットコーヒーが冷めにくい利点はありますが、飲み口から直接コーヒーを飲むため、香りを楽しみにくいという難点もあります。
カップの「素材」でもコーヒーの味は変化する
カップの素材によって、コーヒーの香りの立ち方や、温度の伝わる速度が異なり、味わいが変わります。
多く用いられるのは、以下の5種類の素材です。
① 陶磁器
耐熱性には優れていますが、保温効果はそれほど高くありません。
コーヒーの風味にほとんど影響を与えず、豆本来の味わいを感じることができます。コーヒー好きにもっとも選ばれる材質です。
② ガラス
保温効果は高くありませんが、耐熱性のあるものも多く販売されています。
後述しますが、コーヒーの色がそのまま見えることで心理的にコーヒーの苦味を感じやすいという研究結果があります。
③ プラスチック
保温効果も耐熱効果もほとんどありませんが、安価で壊れにくいという特徴があります。
他の素材よりも香りを吸収しやすいので、コーヒーの香りを楽しみたい場合には不向きです。
④ チタン
保温と保冷どちらにも優れています。軽量で頑丈、直接火にかけることもできます。
キャンプなどでコーヒーを淹れるときによく使われる素材です。ただし、口当たりを楽しみたい場合には不向きです。
⑤ ステンレス
5つの素材の中では最も保温に優れていて、魔法瓶にも使われる素材です。
鉄のにおいを感じてしまう場合には、メッキ加工が施されているものを選ぶとよいでしょう。
カップの「色」の違いが味覚に影響!?
2014年に行われたフェデレーション大学とオックスフォード大学の共同研究によると、マグカップの色によって苦味の感じ方が変わることが発表されています。
驚きの研究結果を簡単に整理すると…
白いカップ → 濃(苦)
青いカップ → 薄(甘)
透明なカップ → もっと薄(もっと甘)
カップの色の違いで、以上のように味を感じやすいとのこと。
これは、茶色と苦味の意識が結びついているため、茶色が目立ちにくいマグカップにコーヒーを注ぐと苦味を感じにくいからと考えられています。
コーヒーの苦味が苦手な方は、白いマグカップを避けることで、よりおいしいコーヒーを楽しめるかもしれません。