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【コンビニコーヒーの歴史】いつでもどこでもコーヒーが手に入るようになるまで

出先でコーヒーを飲みたくなったとき、缶コーヒーよりは本格的に、喫茶店よりは手軽にという願望をピッタリと埋めてくれるのが「コンビニコーヒー」でしょう。

すっかり私たちの生活に馴染んだコンビニコーヒー。とはいえ、「いつどのコンビニに駆け込んでも淹れたてのコーヒーが飲める」という状況が当たり前になるまでには、大変な歴史があったそうです。

今回は、そんなコンビニコーヒーがいつでも手に入るようになるまでの歴史についてご紹介します。

 

1983年:初登場→味落ち問題

コンビニコーヒーは意外にも約40年前に登場しています。

初めてのコンビニコーヒーは「サイフォン式」で抽出したコーヒーをポットで作り置きしたものでした。

作り置き販売は今でも行われている販売方式ですが、回転数が相当ない限りは難しい販売方式です。コンビニコーヒーという文化が定着していない当時は、時間が経つことで酸化してしまい、提供する頃には酸味や苦味が増してしまうという問題が起こり、流行には至りませんでした。

 

1988年:ドリップ式に変更→におい問題

1988年になると、サイフォン式による作り置きから「ドリップ式」による1杯ずつの抽出方法に変更します。

これにより、味の劣化に関する問題は解決しましたが、ヒーターの上にコーヒーポットをそのまま置いて保存することで、別の問題が発生。鉄やステンレスのにおいや、コーヒーそのもののにおいが店内に漂ってしまい、あえなく一度撤退することになってしまいました。

 

1990年代:カートリッジ式→風味の問題

1990年代には再び「カートリッジ式」(コーヒー豆の粉末が入ったパックとカップをレジで購入しセルフコーヒーマシンで抽出する)を導入しますが、コーヒーの粉末では、本来のコーヒーの風味が失われてしまい、これも流行には至りませんでした。

 

2002年:現在の形に近づく→カフェ・ファストフードチェーンの台頭

2002年にはほぼ現在の形になり、コーヒーマシンでコーヒー、カフェラテ、エスプレッソなどが抽出できるようになりました。

しかし当時は、人気カフェチェーンによるエスプレッソ飲料が大人気。またファストフードチェーンで飲めるコーヒーの方が安価ということもあり、ここでもなかなか満足のいく結果が得られませんでした。

 

2011年〜:他社が参入→コンビニコーヒー競争へ

実はここまでの歴史は、某コンビニチェーン1社の挑戦の物語。2011年には、他のコンビニチェーンが「カフェラテ」でコンビニコーヒー市場に参入し、2012年にもまた別のコンビニチェーンが同じく「カフェラテ」で参入します。

この辺りからコンビニコーヒー競争が始まり、少しずつ各社がアップデートしながら現在に至っています。「いつでも、どのコンビニに駆け込んでも淹れたてのコーヒーが飲める」という状況までには、相当な試行錯誤があったのです。

 

【まとめ】現在のような状況になったのは、まだ10年前のこと!

私たちの生活に馴染むこととなったコンビニコーヒー。その登場で、カフェチェーンの売り上げなどにも影響が出るかと思いきや、売り上げが落ちることはなく、コーヒー市場全体の売り上げが伸びているそうです。

これは、コンビニコーヒーが従来の市場を圧迫することなく、新たな市場を生み出したという現れで、今までコーヒーを飲む習慣がなかった人たちにもコーヒーが広がっていきました。

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