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【家ではむずかしい?】カフェインレスコーヒーの作り方

コーヒーのカフェインによる効果は、これまでにもたくさんご紹介してきました。

妊婦さんにとってはお腹の赤ちゃんへの影響を考えなければいけなかったり、すぐにトイレに行けない場面では利尿作用を気にしないといけなかったり、コーヒーのことが大好きでも、カフェインを避けたい場面はあり得るはず。

そんな時に役立つのが「カフェインレスコーヒー」ですが、どうやってカフェインを取り除いているのかを想像してみたことはありますか?

「もしかしておうちでカフェインレスコーヒーを作れたりしないか…」など、今回はその仕組みについてご説明いたします。

 

カフェインの効果

カフェインは中枢神経に作用し、血行促進・利尿・代謝亢進・疲労軽減・眠気覚ましなど様々な薬理作用や精神作用があります。

ただし、カフェインを摂りすぎると、胃酸の過多や不眠、頭痛などの症状が引き起こされることがあります。

 

カフェインは1日400mgまでを目安に

健康な成人が1日に摂取してよいとされているカフェインは400mgで、これはマグカップ3杯分程度のコーヒーに含まれるカフェイン量です。

また、妊婦さんや妊娠の予定がある女性などが摂取してよいカフェイン量は300mgで、マグカップにしておよそ2杯分。妊婦さんのカフェインの摂りすぎは、お腹の赤ちゃんの発育不全や体重減少などの原因になってしまうとの報告も上がっているので要注意です。

 

カフェインレスコーヒーとは

レス(less)とは「少ない」の意味で、通常のコーヒーからカフェインを少なくしたもののことを「カフェインレスコーヒー」と言います。

「ノンカフェイン」とは異なり、少量のカフェインは含まれているので、カフェインを摂取してはいけない状況では注意が必要です。

 

カフェインレスコーヒーの作り方①:有機溶媒法

「薬」を使ってカフェインを除去する方法です。

蒸気で成分を出やすくした生豆を、ジクロロメタン溶剤などの有機溶媒に漬けてカフェインを分離します。

3つの抽出法の中で最も安価で簡単な方法ですが、生豆が直接薬に触れてしまうために安全性が問題視されていて、日本ではこの方法で抽出されたカフェインレスコーヒーは販売することができません。

またカフェインと同時に他の成分も失われてしまうという欠点もあります。

 

カフェインレスコーヒーの作り方②:水法

「水」を使ってカフェインを除去する方法です。

生豆を水につけてできた水溶液をフィルターで濾過し、これを何度も繰り返すことでカフェインを除去していきます。

水しか使わないので安全な方法であり、日本でも主流の除去方法ですが、有機溶媒法と同じく多少風味が落ちてしまうという欠点があります。

 

カフェインレスコーヒーの作り方③:二酸化炭素法

「二酸化炭素」を使いカフェインを除去する方法です。

超臨界状態という気体でも液体でもない状態になった二酸化炭素に生豆を漬け込んでカフェインを除去します。

最も新しく安全で、風味も損なわない除去方法ですが、最もコストがかかる方法でもあります。

 

結論:おうちで除去するのは、むずかしそう

ここでは簡単に説明しましたが、なかなか個人で準備するのは難しい設備などが必要だったり、なかなかおうちでカフェインレスコーヒーを作るのはむずかしそうです。

カフェインレスコーヒーと聞くと、なんだか物足りないのかなと感じるかもしれませんが、苦味成分でもあるカフェインが少ないカフェインレスコーヒーはすっきりした味わいで、苦味が得意でない人にとってはこちらの方が好みということがあるかもしれません。

実はこんなにも手間のかかっているカフェインレスコーヒーですが、ぜひ試してみてくださいね。