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コーヒーの味は“水”で変わる! 軟水と硬水の違いを比較
2019.4.4
カフェや喫茶店、自宅や職場などで手軽に楽しめるコーヒーですが、その味を左右するのは「コーヒー豆の種類」「焙煎の度合い」「抽出方法」だけではありません。
そもそも、抽出したコーヒーの約99%は「水」でできています。使う水の硬度によって、口当たりや味わいは大きく変わってしまうのです。
今回は、硬水を使った場合と、軟水を使った場合で、コーヒーの風味にどのような違いが表れるのかをご紹介します!
あなた好みの、美味しいコーヒーを求めて、「水」の特徴を知りましょう。
1.軟水と硬水を分ける基準
水のミネラル含有量で硬度が決まる
世界中どこにでもある「水」を分類すると、硬度の違いによって「軟水」と「硬水」の2種類に分けられます。
硬度を算出する基準は、水に溶け込んでいる「カルシウム」や「マグネシウム」などのミネラル分含有量です。
WHO(世界保健機関)では、水1リットルあたりのミネラル含有量が120mlに満たないものを「軟水」、120mlを超えるものを「硬水」と定めており、水の硬度は世界共通の基準も設けられているのです。
2.日本の水道水・天然水のほとんどが「軟水」
甘くて飲みやすい口あたり
日本国内の水道水や市販の天然水は、ほとんどが「軟水」です。
軟らかな水質の「軟水」は、甘くまろやかで、飲みやすい口あたりが特徴です。
一方、ヨーロッパやアメリカをはじめとする海外の水道水や、日本で流通している海外製ミネラルウォーターの多くは「硬水」です。
ミネラル分を多く含んだ硬い水質の「硬水」は、キリッとした喉ごしで、少しだけ鉄のような苦味や渋味を感じることがあります。
3.コーヒーに適しているのは軟水?それとも硬水?
水の違いだけで風味も香りも変わる
まったく同じコーヒー豆の品種、焙煎の度合い、抽出の仕方で、水だけを変えてコーヒーを淹れた場合、コーヒーの風味や香りはどのように変わるのでしょうか?
ドリップコーヒーはもちろん、お手軽なインスタントコーヒーで試してみても、明らかな違いを感じるはずです。
軟水で淹れたコーヒーの特徴
「軟水」を使って淹れたコーヒーは、もともとの水質の特徴である「まろやかな甘さ」と、コーヒーの「酸味」が際立ちます。
軟水ならではの“とろみ”にも似た口当たりのコーヒーが抽出でき、飲みやすさと共にコクや香りもしっかり感じられます。
硬水で淹れたコーヒーの特徴
「硬水」を使って淹れたコーヒーは、コーヒー独特の酸味は打ち消されますが、キリッとした「苦味」が際立ちます。
水の硬度が高いほど、苦味のしっかり感は強まっていき、コーヒーの深みを味わうことができます。
【まとめ】その日の気分や自分好みの味を楽しもう
軟水、硬水それぞれの良さを活かして
水道水や天然水のほとんどが「軟水」の日本では、慣れ親しんだ口あたりの良さから、軟水で淹れたコーヒーの味が一般的になっているかもしれません。
水自体にクセがなく、やわらかい口あたりの「軟水」は、コーヒー本来の甘味、酸味、風味を楽しみたい人、飲みやすさを求める人に適しています。
一方、硬い口あたりの「硬水」は、コーヒーの苦味を引き出す作用があることから、ゆっくり時間をかけて1杯を味わいたい人、ほろ苦さを味わうエスプレッソ好きの人などにオススメです。
軟水と硬水それぞれの特徴を知っていると、コーヒーの味わい方の幅が広がります。
その日の気分に合わせてコーヒーを抽出したり、自分好みの味を見つけたい時には、水の硬度に注目してみてください。
慣れ親しんだコーヒー豆の、新たな一面が見つかるかもしれませんよ。