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【コーヒーの利尿作用】なぜコーヒーを飲むとトイレが近くなるのか?

コーヒーを飲むと、途端にトイレに行きたくなってしまって焦った経験、皆さんはありませんか?
例えば、映画を見に行く予定を忘れて直前にコーヒーをたくさん飲んでしまい、映画のクライマックスでどうしても我慢できずに席を立ってしまった経験などなど…。
今回は、そんなコーヒーの利尿作用について、腎臓の中で起こっていることや、コーヒーを飲むときの「トイレ対策」についてご説明したいと思います。

利尿作用は「カフェイン」によるもの

体内の水分は、腎臓で濾し取られその99%が再吸収されますが、不要な水分は尿として体外に排出されます。
カフェインは、この水分の再吸収を妨げ、不要でない水分まで体外に排出されてしまうのです。
これが「カフェインの利尿作用」であり、コーヒーを飲んだらトイレが近くなってしまう理由です。

誰にだってできる「トイレ対策」

コーヒーを楽しみながら、トイレに立つ心配をしないで良い方法だってあります!

飲む量をおさえる

そもそも尿量が増加し始めるのは、コーヒー4杯程度を越えたあたりからで、コーヒー2杯程度までなら尿量は変わらないと言われています。
量を調整するだけでも、トイレの心配は簡単に少なくなりそうです。

ノンカフェイン・デカフェ・カフェインレスコーヒーを選ぶ

ノンカフェインコーヒー→利尿作用の原因となるカフェインが全く含まれていないコーヒーのこと

デカフェコーヒー→カフェインが取り除かれているコーヒーのこと(※全く入っていないというわけではない)

カフェインレスコーヒー→カフェインの含有量が少なく作られているコーヒーのこと

これらのコーヒーは、妊娠中の女性や就寝直前など、トイレの心配がある場合以外にも、カフェインの作用を避けたい時におすすめのコーヒーです。
最近ではコンビニでも手軽に手に入るようになったので、選択肢の一つです。

 

コーヒーでも水分補給は可能!

コーヒーの利尿作用がそれだけすごいなら、コーヒーが水分補給にはならないのでは?と考える人もいるはず。でも実は、米国医学アカデミーが「コーヒーも水分補給になる」という考えを発表しているんです。
カフェインについてはまだまだわからないこともたくさんあって、「日常的に飲む人の場合には、カフェインの耐性ができている」などさまざまな説があります。
ただし、コーヒーの成分のうち98%が水分ということを考えると、コーヒーを飲んだ量以上に尿が排出されるというわけではないので、コーヒーによって脱水症状や熱中症になりやすくなってしまうということはなさそうです。

アルコール・カリウムなどにも利尿作用がある

カフェイン以外にも利尿作用のある成分があります。

アルコール→ビール・ワイン等のお酒

アルコールは、カフェインに比べて利尿作用が強い成分です。その強さといえば、飲んだ量以上に水分が体外に排出されてしまうほど。
飲んだ際には水分補給も意識しなければ、脱水症状や急性アルコール中毒につながることもあります。

カリウム→ほうれん草・小松菜などの野菜類、バナナ・メロンなどの果物類など

カリウムは人間の体内に最も多く存在しているミネラルです。利尿効果の他にナトリウムの排出を促す効果もあるので、血圧を下げる効果もあります。
多少摂り過ぎてしまっても尿として排出されますが、腎臓の機能が正常でないと高カリウム血症になってしまうことがあります。
やはりカリウムも摂り過ぎには注意が必要です。

コーヒーを飲むとトイレが近くなるのは、カフェインが水分の再吸収を妨げるから!

いかがでしたでしょうか。よっぽど大きいサイズのものを飲んでしまったならともかく、1杯や2杯程度のコーヒーならトイレの心配は大丈夫そうです。
カフェインを摂り過ぎない限りは、嬉しい健康効果がたくさんあるということはこのトピックスでもたくさん紹介してきました。
摂り過ぎずに上手に付き合うことができれば、自然とトイレを気にしないコーヒー生活が過ごせるかもしれませんね。